やっと映画見てきました!そんなわけで支離滅裂なままに思いの丈を叫びますよ。
滅茶苦茶ネタバレしていますので見視聴の方は見たらいけませんよ。要注意じゃよ~。
そんなわけてOKな方だけ畳んだ先からご覧くださいませ。
青エク映画を見てきました!新年早々一人で何観に行っているとか言わない。新年早々だからボッチ観賞でも人数少ないからそんなに恥ずかしくないよ、多分!
…………まあそんな中でもついはしゃいでコラボのポップコーン&ジュースのセット買っちゃったから無意味に目立ったけどね……何やってるんだ私、色々隠密行動台無し。
そんな切ない事実は横に置き。
映画、短編でやっていた幽霊列車のお話を絡めてうさ麻呂に繋げているのが心憎い演出でした。あのお話好きだったので大画面で見れて嬉しい………!
絵本のお話が物語の軸になっていて、その絵本自体、とても考えさせられる内容だな、としょっぱなから考え込んでいたお馬鹿さんがここにいますよ。気をつけて、下手に考え事していると遅刻燐の必至の走り&子供にからかわれる姿がおぼろになっちゃうよ!
パンフにも絵本は載っているし、映画の中でも繰り返しお話が出てくるから、まあ心の片隅でそれは悩む事にして。
昔から、奥村兄弟はそれぞれに答えと進む方向が違っているんだなぁと思わせるエピソードでした。この絵本に関連しての親子のお話とか書きたいなぁ……!!!!
雪男は悪魔だから退治する事を選んで、それはきっと、祓魔師である養父の事とか、自分自身が悪魔を見ていて怖い思いをしているからとか、色々考えるところがあるのだろうし。燐があくまでも仲良く遊んだなら友達だから仲良くするんだ!いい悪魔なんだよ!って言うのは先入観がない、まっさらなままだから言える事でもあるし、受け入れ間口の広い、難しい事を考えるよりも心が先に答えを見つけちゃう燐らしいさでもあると思うし。
その二人を、凄く愛おしそうに獅郎さんが見つめていたのが凄く嬉しい。
この絵本を読みながら、どんな風にこの兄弟を育てていくつもりなのか、どんな風に二人が育っていくのか、きっと何度も悩んで考えて葛藤して、それでも愛情だけは涸らす事なく注がずにはいられなかった、何も伝えられない時から、それでもきっと幾度も幾度も他愛無い日常の中で獅郎さんは問答を投げかけて、それぞれが見据える先を培っていったんだろうなぁ。
だからきっと、雪男も燐も、考える事の素地が凄くしっかりしているんだと思うんだ。
理路整然とかそんな意味ではなく、何を芯にしてものを思うか、ぶれずに何を軸にして自分の意思を向けるか。そういう、自分自身っていうものをちゃんと育ててもらえているから、この過酷な運命の怒濤の攻撃にも立ち向かって、フラフラになりながらでもちゃんと進もうと一歩が出せるんじゃないかな、とか。
絵本を読む下りとか、うさ麻呂の力が判明した時の燐の、その力への反抗が出来たんじゃないかと思うよ。
辛い思い出でも、悲しみの引き金になっても。思い出せば胸が抉られていきも出来なくなる記憶だとしたって、何一つ忘れずに全部が自分を構成するものだって、言うにはまだまだ幼い筈なのにね。
それでも楽な方に逃げずに、全部を放り出さずに、切り刻まれた傷も背負ったまま、怯える相手に手を差し出す優しさが、否定ではなく肯定と需要を示す心が、青い炎以上に燐の力なんだろうなぁ。
リュウがラストに言っていた、悪魔の心を開く力って、多分、悪魔に限定するものじゃないと思うんだ。何の先入観もなく向き合ったなら、それは悪魔にも人にも作用するものだし。
捕らえられて檻に閉じ込められて、処分するかどうしようかとかいう話を目の前で聞かされて。それでも当たり前に気負いなく向き合って笑いかけられて、世話を焼いてくれて。
美味しいご飯をくれて、抱き締めてくれて、話をしてくれて、檻にいなくてもいいよって信じてくれて。
どれだって当たり前の事だけど、それを誰もくれない時に何の見返りもなく至極当然の行為としてくれる人がいる、それだけでもどれだけ嬉しいか、心強いか、その人が笑顔になる事を、喜ぶ事を返したいと思うか。
………まあうさ麻呂の場合、そう思って返した行為が結果としてマイナスを呼んでしまったから封じられた訳だけど。
それでもそこにはひとつだって負の感情はなくて、純然とした好意だけだった。それだけは間違いなく本当だって、燐は考えたり言い聞かせたりするのではなく、うさ麻呂が燐から受け取ったように、ただ一緒にいた時間の中で思った事だけが事実だって言い切ってくれる。色々と周囲も事態も厄介で切羽詰まっていてもそれだけは裏切らないでくれる。
うさ麻呂が燐に出会えた事が、なんだかただひたすらに嬉しかったよ。
もしも初めに祠を壊してしまったのが(不可抗力とはいえ)燐じゃなかったら、うさ麻呂は優しさからじゃなく、悲しみや憤りからその力を使ってしまったのかもしれないし。
そうしたらこんな風に屈託なく笑う事も、忘れてしまう事の悲しさや、覚えている事の喜びを知る事もなかったんだろうし。
だからきっと、最後の最後、うさ麻呂は約束を破ってでも自分の力を解放して、きっと今までの中で一番、力を出し切ってしまうくらい沢山、その能力を解放してくれたんだろうし。大好きな燐を守る為に、大事な記憶の詰まった街を守る為に。
嬉しかった事全部、忘れないで残す為に。自分が忘れられても、全部全部、守ってくれたうさ麻呂。
………結局、彼がこの事件が終わったあと、どこに行ってしまったのか、虚無界に戻ってしまったのか、力を使い果たして消えてしまったのか、解らないけど。
記憶も痕跡もなくても、それでも燐の中にだけは忘れる事なく残ってくれていた事、燐が上げたお面があった事、うさ麻呂にとってそれが忘れない事の尊さであってくれると嬉しい。……彼の能力を考えると、矛盾に満ちてしまうけど。
いつか時間があった時に、リュウと燐がぽつりぽつり、うさ麻呂の騒動の時の話をするといいな。
決して好意的でなくてもいい。否定の上でもいいから。それでもいたことを、忘れていない事を、燐が確かめる為に、刻む為に、ほんの少しの時間をリュウと過ごして思い出す、そんな時間があるといい。
うさ麻呂が大好きなとろとろのオムレツを食べながら。
と、真面目にしんみりしていたのですが、この映画を見たあとに青エクの新刊を手に入れて読んでつっこみひとつ。
………メフィスト貴様、自分の属する悪魔なら自分でなんとか出来ただろうが!!!!!
わざとか、幽霊列車からうさ麻呂の事まで全部、わざとか!!!!
絵本のラストが気に入らないからって書き換える為に燐に託したのかー!!!
……………さりげなく凄い信頼だな、オイ(違)

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